
肝臓は人の体の右上腹部の横隔膜の下にあり、肋骨に守られるように囲まれています。人体の臓器としては一番大きなもので、重さは体重の50分の1ほど。成人男性なら1.2kg~1.6kg程度あります。
また、病気のない正常な肝臓は自己再生能力が高く、肝臓の75~80%を切り取っても、約4ヵ月後にはもとの大きさと機能を回復します。肝臓の主なはたらきは、代謝、解毒、胆汁の分泌などがあり、人工的につくるとなると、現代の科学力では家一軒よりも大きな化学工場の様な設備が必要となります。
ですから、肝臓はとっても大切な臓器なのです。
肝臓を原発巣とする「原発性肝がん」と胃や大腸などのほかの臓器にできたがんが肝臓に転移した「転移性肝がん」があります。
肝臓がん(肝細胞がん)は年間約3万2000人の死亡者数にのぼり、男性ではがん死亡者の第3位となっています。原発性肝臓がんの約9割はウイルス性の肝臓がんで、そのうち約8割がC型肝炎、2割がB型肝炎が原因で発生します。また、肝臓がんを患っている患者さんの約7割近くは肝硬変を併発しています。
お腹を切り開き、肝臓の腫瘍とその周辺組織を切除する治療法です。
超音波(エコー)ガイド下で、からだの表面から細い針を腫瘍に穿刺し、エタノール(アルコール)を腫瘍に注入し腫瘍細胞を壊死させる治療法です。一度の治療で処置できる範囲が小さいため、何日もかけて繰り返し治療する必要があります。
血管造影の技術を応用した治療。肝腫瘍が肝動脈から栄養を受けていることから、この栄養血管の血流をせき止める(塞栓)ことで腫瘍を兵糧攻めにして壊死させる治療法です。
通常は抗癌剤を同時に動脈注射します。
超音波ガイド下で、からだの表面からラジオ波を流す電極針を腫瘍に穿刺し、電極周辺組織の抵抗加熱により腫瘍細胞を熱凝固壊死させる治療法です。
池田 健次先生
国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 肝臓内科 部長
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