
CRT-Dは心臓の調律を自動的に監視して治療します。担当医師の指示に従い、退院後は定期検診を受けチェックしてもらうことが大切です。また、以下のことを行ってください。
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CRT-Dによる心臓の監視が感じられることはありませんが、不整脈のショック治療が行われた場合には、これを非常に顕著に感じることがあります。このような場合にどのような状態になるか知っておくことが大切です。
症状があった場合やショック治療が行われた場合に備え、担当医師(必要な場合は救急医療スタッフ)への連絡方法について担当医師又は看護師とご相談ください。下記項目にある重要な電話番号やご自分の現在の薬物治療に関する情報は患者手帳等に記入してください。この情報を身近に置いておくと万一の時に安心です。
心拍が速くなる症状が出た場合、数秒以内にCRT-Dにより治療が行われる可能性があります。そのような場合には以下を行うことをお奨めします。
不整脈の症状を感じてもショック治療が行われないことがあります。これは、CRT-Dにプログラムされている設定によって異なります。例えば、不整脈が症状を引き起こしてもショック治療を行うだけ拍動が速くならない場合があります。いずれにせよ、症状が重い場合や1分間以上続いた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
CRT-Dは心臓の調律を常に監視し、不整脈を検出すると治療を心臓に送ります。CRT-Dは一人ひとりの症状にあわせて担当医師によりプログラムされています。行われる治療の種類といつ行われるかは、プログラムされた設定に基づいています。
抗頻拍ペーシング(ATP): 拍動が速く規則的な不整脈の場合、小さな速いペーシングパルスを送り不整脈を止めます。その結果、心臓が正常な調律に戻ります。ペーシング治療を全く感じなかったり、胸が少しどきどきする程度に感じることがあります。ほとんどの場合、このペーシング療法は痛みを伴いません。
カーディオバージョン: 拍動が非常に速く規則的な不整脈の場合、低度から中程度のエネルギーショックを送り不整脈を止めます。その結果、心臓が正常な調律に戻ります。多くの場合、カーディオバージョンは中程度の不快感を伴い、胸を強く叩かれているような感じがします。
除細動: 拍動が非常に不規則で速い不整脈の場合、高エネルギーのショックを送り不整脈を止めます。その結果、心臓が正常な調律に戻ります。多くの場合、非常に速い VT または VF 調律が始まると失神したり意識がもうろうとするため、多くの患者さんは高エネルギーショックを感じません。この突然の一瞬のショックを「胸を蹴られたようなショック」と感じる人もいます。多くの患者さんは、少し混乱するかもしれませんが、このショックで救命された安心感を得ることと思います。
心臓再同期治療(CRT): 心不全の治療を補助するため、CRT-Dは心臓の電気信号を監視し、左心室と右心室を同期させて同時に収縮させるようにします。心不全治療に使われる電気刺激は非常に低エネルギーのものです。通常、この治療を感じることはありません。
徐脈ペーシング: 心臓が出す電気信号が遅すぎる場合、CRT-Dは心臓をペーシングします。心房や心室に信号を送り、全身に必要な血液を送れるようもっと頻回に収縮させます。その結果、心臓自体のペースメーカが回復するまでペーシングが行われます。通常、心臓のペーシングに使われる電気パルスを感じることはありません。
意識消失の危険性があなたや他の人に及ぶような活動を避けるように指示があるかもしれません。運転、水泳、単独でのボート操舵、またははしごに登ることなどは避けたほうがいいかもしれません。
道路交通法の「運転免許の欠格事由」を参照してください。不明な点は、担当医師に相談してください。
多くの患者さんにとって、性生活は医学的な危険性はありません。性交渉の際の自然な心拍の増加は、運動時のそれと同様です。担当医師は運動負荷検査や他のデータに基づきCRT-Dシステムの設定を決めているので、性交渉の間にショック治療を感じることはないでしょう。ショック治療が行われた際には、あなたのパートナーはちょっとしたピリピリ感を感じるかもしれません。これは、CRT-Dシステムからのショックエネルギーがあなたの皮膚を通り抜け、他の人に伝わることにより起こりますが、害はありません。もし、ショック治療が行われた場合、システム再プログラムの考慮も可能かもしれませんので、まずは担当医師に相談ください。
連絡すべき場合を定めたガイドラインが担当医師から指示されると思います。一般的に、次のような場合は担当医師に電話してください。
CRT-Dは致死的不整脈を監視して治療する役目を担っています。あなたご自身だけでなくご家族や友人にとっても大きな安心の源であると言えます。
担当医師は退院後の定期検診の予定を立てると思います。体調が良い場合でもきちんと検診を受けることが大切です。CRT-Dには多くの変更可能な機能があり、検診の際に担当医師は一人ひとりの症状にあわせて機器をプログラムすることができます。
機器を点検するため、担当医師はプログラマを使います。胸にあてたワンドを介して体外から機器とプログラマとの間で交信します。
一般的に、機器の定期点検は約20分かかります。検診の際に、担当医師はプログラマを使いCRT-Dをチェックします。メモリを確認して前回の診察以降の性能を評価し、不整脈が起こらなかったかどうかをチェックします。必要な場合は、プログラム設定を調整します。また、残っている電池の量をチェックします。
CRT-Dの中に安全に密封された電池は、心調律の監視、心臓のペーシング、ショック治療の伝達に必要なエネルギーを供給します。他のあらゆる種類の電池と同様、機器の電池は年月の経過と共に消耗します。電池が消耗した場合には、CRT-Dを交換する必要があります。電池の寿命は、担当医師がプログラムする設定やショック治療の回数によって異なります。
経過を追うごとに電池残量は予想しやすくなります。CRT-Dは定期的に電池をチェックします。また、定期検診の際に毎回、担当医師は残っている電池の量をチェックします。電池の量が一定レベルまで下がった場合には、CRT-Dを交換する必要があります。
担当医師は、交換時期が近づいた場合にCRT-Dからビープ音(「ピィッ、ピィッ...」と音が鳴る)を鳴らす機能をオンにすることができます。この機能を使用した場合、交換時期になると心拍数に合わせて6時間ごとに16回ビープ音が鳴ります。
CRT-Dからビープ音が鳴ったら早めに担当医師に連絡してください。
CRT-Dを交換するため、担当医師は機器が植込まれている皮下ポケットを切開します。古いCRT-Dからリードを外し、新しいCRT-Dでリードが正常に機能することを確認します。
新しいCRT-Dに交換する際、稀に、リードが正常に機能しない場合があります。このような場合にはリードを交換する必要があります。リードを交換する必要があるかどうか担当医師が判断します。
リードを交換する必要がある場合、元のリードを植込んだ方法と同様の手順で新しいリードを静脈に挿入します。詳しくは、「CRT-Dシステムの植込み」をご参照ください。
リードの交換に伴うリスクは、感染、組織の損傷、出血など、最初の植込みの場合と同様です。詳しくは、CRT-Dシステムの植込みにある「植込みに伴うリスク」をご参照ください。
医師は新しいCRT-Dにリードを接続し、最後に新しいCRT-Dをテストして正しく機能することを確認します。
テストの完了後、皮下ポケットを縫合します。交換は約1時間の簡単な手術で済みますので、すぐに元の生活に戻ることができるでしょう。
ここで提供される情報はすべて皆様への情報提供を意図しており、医学的なアドバイスや診断に使用されるべきものではありません。
もし健康状態に関して何らかの不安があれば、医師にご相談ください。