

前立腺肥大症は、日本のみならず韓国でも中高年男性の病気として注目されています。2003年、韓国の大韓泌尿器科学会は、10月5日を「前立腺・健康の日」として制定し、また同日から11日までの1週間を「前立腺健康週間」としました。広報大使には、映画俳優の南宮遠(ナムグン・ウォン)氏が就任しています。「韓国のグレゴリー・ぺック」と呼ばれる南宮氏は、韓国の映画賞・「大鐘賞」の主演男優賞も受賞したことのある有名な俳優です。このような活動を通じて、同学会では前立腺肥大症などの前立腺疾患やその治療法についての啓蒙を推進しているとのことです。
夜間の頻尿は、前立腺肥大症や前立腺がんに起因する場合があります。この症状は本人の不快や不安のみならず、家族の安眠を奪うことにもなります。「国際前立腺症状スコア(IPSS)」では、夜間頻尿を含む7つの排尿状態を診断(チェック)することによって、客観的に前立腺肥大症の程度を判定することができます。これは泌尿器科の問診に使われていますが、自分でも簡単にできます。IPSSによる判定では7点未満を正常もしくは軽症、8点以上を中等症、20点以上を重症としています。
IPSSで合計点が8点以上ある場合には、治療の必要な前立腺肥大症の恐れがあります。早めに泌尿器科(専門医)の診察を受けることが望ましいでしょう。その場合は内科ではなく、専門の泌尿器科でしっかり調べてもらうべきです。前立腺がんは、前立腺肥大症に混在している場合があるため、専門家による正確な診断が求められます。また、泌尿器科で初めから受診していれば、引き続き詳細な検査や治療を同じ医療機関で受けることができます。
泌尿器科では前立腺肥大症の症状を調べるため、IPSSを含む問診や検尿、腹部触診、直腸内指診を行います。
前立腺肥大症の進行が疑われた場合には、(1)尿流検査(尿の出方を時間経過により記録)、(2)残尿検査(膀胱内に残った尿を超音波機器によって捉える)、(3)画像診断(超音波機器を主に、必要によりX線、CTなどで前立腺の大きさを把握)を行います。
これらの診断を通じて、医師と患者さんで相談の上、治療方針を決定します。日常の生活に支障がない場合などは、経過観察となる場合もあります。
経直腸的前立腺超音波検査の画像による前立腺サイズの比較。仰向けの断面像で、写真の上方が正面。矢印内が写し出された前立腺。前立腺肥大症の患者はその形が丸く、断面積が大きくなっています。
国際親善総合病院 院長
村井 勝先生
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